セラミックスの特徴

セラミックスの特徴

セラミックスの主な特徴としては耐熱性、耐摩耗性、絶縁性が利用されています。たいていのセラミックスの会社ではこの三点のうちいずれかを利用した主力製品があるかと思います。その他重要なものは、太陽光発電を可能にする電気的性質や、蛍光灯やLED、有機ELなどの光学的性質が利用されています。

目次

機械的性質:耐熱性
機械的性質:高硬度、耐摩耗性
熱的性質:耐熱性、断熱性
電気的性質:絶縁性、半導性
電気的性質:抵抗加熱性
電気的性質:光起電力
磁気的性質
光学的性質
光学的性質:透光性
光学的性質:蛍光性、発光体
原子核反応:核分裂性

機械的性質:耐熱性

セラミックスの大きな特徴の一つは耐熱性に強い点だろうと思います。よく使われるアルミナ(Al2O3)でさえ、3030C°まで、ホウ化チタン(TiB)は3980°Cまで耐えうります。太陽の黒点がだいたい4000度だということを考えると、地球の耐火物の中でも、そうとうのものに違いありません。(ちなみに太陽の表面温度が6000°C)。代表的なものでいえば、SiCやSi3、SiAlONなどです。
この耐熱性という性質を使って大きな役割を担っている、その最たる例が、高温炉で鉄が溶けてもその器は溶けたら話になりません。セラミックスの活躍がないと製鉄もガラスもできないことを意味しています。そのほか、断熱性という点からいえば不燃性の壁材やスペースシャトルのタイルもその特徴をうまく利用しています。身近なものでいえば、お茶碗やコップがそうですよね。
注意点は、耐熱性は高いので、急に温度があがるとヒートショック現象のために割れてしまいますので注意しましょう。

機械的性質:高硬度、耐摩耗性

セラミックスは硬く耐摩耗性に優れています。炭化ケイ素(SiC)やアルミナセラミックス、ジルコニアで使われています。我々のわかりやすいところでいえば、ダイヤモンドでしょうか。どんな金属でもダイヤモンドにキズをつけられません。用途は研磨剤や研削工具で使われています。ハサミや包丁で使われることも多くなりました。一度、なるほどな、と思ったのは砂を砕く機械で砕石機というものがあるのですが、鉄だと岩石に負けてすぐに摩耗してしまいますので、それをセラミックスで対応しています。

熱的性質:耐熱性、断熱性

セラミックスにとって熱的性質もその効果を発揮しています。代表的なものは炭化ケイ素(SiC)やZrO2、Al2O3でしょうか。上述した機械的性質で耐熱性のところですでに述べました。じゃ、同じことをどうして繰り返すんだ?と言われるかもしれませんが、それは言わないでください。

電気的性質:絶縁性、半導性

絶縁性も大きな特徴です。電気をほとんど通しません。Al2O3やAlN、SiCがその代表でしょうか。街中にあふれている電線ですが、少しでも電気を通してしまうと、感電や火事の危険が有りますので碍子(ガイシ)で守られています。碍子(ガイシ)も日本の競争力がある優秀な素材です。近年では半導性をもつことが期待され、多くの半導体の特徴をもつセラミックスも出てきました。半導体とは普段は電気を通しませんが、ある一定の条件があるとき、電気を通す物質のことをいいます。半導性をもつ素材はZrO2やZrOでしょうか。この需要は高く、バリスター、温度センサー、PTC素子、ガスセンサーなどに利用されています。

電気的性質:抵抗加熱性

電気を通さないということは、電気抵抗が強いということを意味していますが、電気抵抗が強いにも関わらず、それでも大量の電気を流すと熱を発生します。SiCやZrO2がその代表です。この熱を発生する、というのが非常に重要で、鉄を溶かすには1500度以上必要ですから、発熱体がないと鉄も溶かしません。その他、工業製品の多くは、様々なものを溶かして作られますが、セラミックスが大活躍しています。

電気的性質:光起電力

光起電力といえばなんだ?と思いますが、いわゆる太陽電池のことです。SiCやCdTe、CdS/Cu2Sがその代表です。なんと、太陽電池とはセラミックスのことだったのです。日本では福島原発事故以降、太陽電力を推進しましたが、なかなか思ったようには進んでいないようですが、たとえば草原を遊牧するモンゴルでは電線をひくよりも利便性が高く、かけがえのないインフラとして活躍しています。

磁気的性質

種類にもよりますが硬磁性をもつものがあり磁石として利用されています。SrO2・6Fe2O3がその代表です。一方で非磁性のもの(Al2O3)があり、モーターや電磁波部品として利用されています。

光学的性質

忘れてはならないのが光学的性質で、光を透過させる、あるいは、光を吸収もしくは発光させるという機能があります。多結晶構造のセラミックスでは表面や内部で散乱が起こるため、光はほとんど透過しません。等方的で吸収のない材料を選び、錯乱の原因となる不純物、気孔(ポア)、結晶粒界相等の欠陥を減らして高密度に焼結することで、光を透過させることができます。表面での錯乱を減らすため高い研磨加工技術も必要になります。

光学的性質:透光性

透明な性質で、いわゆるガラスです。石英ガラスやAl2O3でプリズムやレンズ、光ファイバーに使われています。

光学的性質:蛍光性、発光体

この光学的性質は私達の日常を明るく照らしました。もっとも人類の発展に貢献している発明のひとつかもしれません。Y2O3S、EUなどはブラウン管として利用されて、GaPやZnS、CdSはLEDや有機ELに使われています。

原子核反応:核分裂性

原子核反応の性質を使って核燃料が作られています。原子力発電にたいし、太陽電池がクリーンエネルギーとして紹介されますが、太陽電池も原子核反応もどちらもセラミックスを利用したエネルギーの発生装置になります。UO2やUC、TbO2が上げられます。