0.セラミックスの原料

セラミックスの原料

セラミックスといえば、まずは原料を考案することから始まります。セラミックス原料といえば、アルミナ、炭化珪素、マグネシア、シリカ、ジルコニアなどなどですね。普通は、セラミックス原料の供給企業があるので、たいていはそこから買います。(なんにせよ、基本的に地球にあるものなので、スコップを持って中国やインドの奥地に入って入手できるものです。)
これらの原料を自分たちの目的を果たすようなセラミックスができるよう、うまく配分するのですが、これがなかなか難しい。うまくいけば、ものすごい耐火物ができたり、摩耗しないセラミックスができたりするのですが、ここに各企業のノウハウがあります。これだけのものは、うちしか買えないでしょ?が最高のセラミックスなわけで、商品によれば、この混合の配分だけで差別化を図っているものも少なくありません
さて、そうした最高のセラミックスを作成するために、原料にナノパウダーという微細な粉を混ぜて、その素材が持つ性質をアップさせることが一般的です。そして単に混ぜる時代から、より純度の高いものが求められ、水溶液から作る液相法や気体から作る気相法が考案されました。

目次

どのような原料が求められるか?
ナノパウダー
原料の粉砕工程:混合・焼結
液相法
液相法:ゾル-ゲル法
気相法

どのような原料が求められるか?

難しい話の前に簡単な話をします。どのような原料が良質か?ということを確認しましょう。まず前提として焼結するときの温度が高ければ高いほど、良いセラミックスができる傾向があります。ただ温度をあげるのも限度があるので、一定の温度でも早く焼きしまる原料が求められるわけですが、できるだけ粒径が細くしようという発想に行き着きます。そして形も球形のものがいい、というのは容易に想像できると思います。そうしないと不規則な隙間が粉体中にできてしまい、均一に焼きしまらなく、各所に空洞ができてしまいます。もちろん、純度も高いほうがよく、意図しない不純物は邪魔にしか成りません。

ナノパウダー

原料は一般に粉で利用します。調合のし易さ、成形のし易さ、比表面積を増やすことによる反応のさせ易さといった理由があります。メインの原料にナノパウダーという粉を加えて、セラミックスの性質を向上させます。このナノパウダーが技術の革新であることも多くあります。どの割合でなにいれるかを、レシピと読んだりします。

原料の粉砕工程:混合・焼結

物理的に粉砕し、粉にするためには、何段階もの粉砕工程を経る必要があります。天然原料を例にとれば、鉱山から特定の原料を採掘したあと、粗粉砕、中粉砕、微粉砕の工程を経て目的の粒度になるようにします。これらの工程は、天然原料に限らず、合成原料でも同一ですが、水分を含むものや融点が低いもの、揮発性がたかいものなどには適さないことも多くあることを考慮しなければなりません。また物理的な方法で粉砕しても、微細化の限界や粒度分布が広くなるといった問題点があるため、液相法や気相法という方法が考案されました。

水溶液から作るセラミックス

水溶液から作るセラミックス

液相法

液相法とは、一度、水溶液を作り、そこから液体を発揮させ狙いのナノパウダーを取り出す方法のことをいいます。液体から合成する方法は沈殿を作り、あるいは乾燥して溶媒を揮発させ、合成を行います。また、金属酸化物の合成を行うには、液相中に存在する金属イオンを水酸化物、単酸化物、シュウ酸などとして沈殿させ、これを加熱して、金属酸化物を作成します。液相法の利点は、溶液中に混合焼結する方法に比べて微細な粉末が得られ、高純度である点です。

ゾルーゲル法

ゾルーゲル法

液相法:ゾル-ゲル法

ゾル-ゲル法とは、溶媒中の目的イオンを化学反応(加水分離反応・重縮合反応)によってゲル化し、その後、溶媒を減少させゲル状物質を取り出します。そのゲル状物質を加熱し、目的とした物質を得る方法です。その出発現状としては金属アルコキシドが使われることが多くあります。なお、この方法を利用してPTZ薄膜などが作られます。

金属アルコキシドの加水分解反応

金属アルコキシドの加水分解反応

気相法

気相法による粉体の合成は、ガス化した原料を、抵抗加熱の電気炉の他、火炎やプラズマなどで高温にした反応部に供給し、生成された粉体を捕集します。 気相法は高純度で凝集の少ない粒子を、目的の大きさに制御し、容易に作製できます。