窒化アルミニウム AlN ー熱伝導性,電気絶縁性,圧電性

窒化アルミニウム AlN

窒化アルミニウムは,高い熱伝導性、優れた電気絶縁性、耐プラズマ抵抗性、ハロゲンに対する耐食性、圧電性、耐プラズマ性などの物性を持つ。しかし加工が難しく高コストが問題となっている。

目次

結晶構造
製造法:アルミニウム直接窒化法
製造法:アルミナの還元窒化法
製造法:CVD法
窒化アルミニウム(AlN)の物性
緻密化
セラミックス基板化
不純物の混入
用途

結晶構造

(a=0.3111nm,c=0.4979nm,S.G.P63mc)
AINはウルツ鉱型の結晶構造を有する化合物である。

製造法:アルミニウム直接窒化法

2Al + N2 = 2A1N

製造法:アルミナの還元窒化法

アルミナを炭素で還元し、次式により窒素と反応させてAlNを得る方法である。
Al2O3 + 3C + N2 = 2A1N + 3CO

製造法:CVD法

アルミナとアンモニアをCVD法により反応させ、μm〜mmオーダーの薄膜AlNを得る

窒化アルミニウム AINの物性

窒化アルミニウム AINの物性

窒化アルミニウム(AlN)の物性

窒化アルミニウム(AlN)は抵抗率が大きく、熱伝導性が良好である、という性質を持つ。これを利用して高密度の配線が必要なIC基板、ISI用基板として用いられる

緻密化

窒化アルミニウム(AlN)は緻密化については上記の表を参照するとよい。上記の表はAlNの緻密化化に及ぼすY203添加の影響を示したものであるが、微少のY203を添加することによって1800°C以上の温度で焼成しさえすれば、AlNの綴密化は可能であることを示している。

セラミックス基板

セラミックス基板としては,AlNのほかにはアルミナ(Al2O3)や炭化ケイ素(SiC)が利用されている。しかし、AlNはA12O3に匹敵する絶縁牲だけでなく、SiCにも勝る高熱伝導率を示す。さらに化学的・物理的安定性に優れていることから、この分野ではAlNの性能はそれらに比べて良好である。しかし、加工性が悪く、高コストが課題となっている。

不純物の混入

窒化アルミニウムの熱伝導率は論理的には310W/m・Kであるが、酸素などの不純物が存在すると理論値の半分以下になる。一般に非酸化物セラミックス原料は多くの酸素を不純物として含む傾向がある。そのため粉体に適当な添加物を加えて、焼成を実施し、材料中に存在する見かけの不純物濃度を下げている。

窒化アルミニウムの用途

・金属の溶融治具
・半導体素子搭載のための基板・パッケージ
・半導体製造用治具
・商熱伝導性樹脂用フィラー

マシナブルセラミックス

窒化アルミニウムに窒化層状構造化合物を複合化したセラミックス。窒化アルミニウムを主体としているため、熱伝導率はアルミナセラミックスの5倍、強度はほぼ同じとである。